その列車はもう、走り始めている。(ネタバレ有)

進路希望届けを前に、ふと未来の自分を想像する。人生で一度は経験し、時に白紙のそれに頭を抱え、時に誰かの言葉に揺さぶられ、時に描いた理想に笑みが溢れることがあっただろう。今回の劇場版少女歌劇レヴュースタァライトはそんな進路希望届けから物語が進んでいく。

愛城華恋は当初のアニメで、好きなことにまっすぐでお寝坊さんでドジだけど、溢れんばかりのキラめきを燃やす"圧倒的主人公"として描かれていた。演出家たちが「スパダリ」なんて表したりもする、そんな人。

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しかし今回の劇場版で明かされたのは引っ込み思案で周りに流されやすい幼き愛城華恋の姿。そんな彼女を舞台の世界に引き摺り込んだのは紛れもなく"神楽ひかり"で、そんな彼女が舞台に立つ理由もまた"神楽ひかり"だった。そしてあの時交換した運命の舞台を2人で、という想いは手が届く願いであり、呪いでもあった。

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99期生はもう3年生だ。第101回スタァライトの幕が、上がり始めている。私たちはもう、舞台の上。

この流れは実は舞台版#2ですでに触れられており、「第100回 スタァライト」を演じ切って余韻の冷めない愛城華恋は次の第101回へ気持ちを切り替えられないという部分があった。今まで「ひかりちゃんとスタァライトを演じる」為に進んできた彼女が空っぽになってしまった。今回の劇場版ではその"空っぽ"が、白紙の進路希望届けが、すなわち死を意味していた。"舞台少女の死"はきっと大場ななの言う「おやつの時間はもうおしまい。 飢えて、渇き、新しい舞台を求めて。 それが舞台少女」の通りで。私だけの舞台が、愛城華恋には分からなかった。

脚本の樋口さんが言うには「レヴュースタァライトって実は物語がないんですよ、キャラクターの感情で前進していく話なんですね」「基本的なお話のプロットで言うと"彼女たち、卒業します。以上"で終わり(笑)」である。そして見終わった今言えるのは、本当に物語は"それだけ"ということ。しかしキャラクターたちそれぞれの"卒業"が、「何からの」「誰からの」「何のための」卒業なのか、その先の「私だけの舞台」とは── それが2時間の映像に過多になるほど散りばめられていて、抽象的なソレから自分なりに答えを見つけるのがスタァライトの面白さなのだと私は思う。

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ワイドスクリーンバロック」という言葉がある。SFの中の一部の作品を指し、以下のような小説の特徴を持っている。

時間と空間を手玉に取り、気の狂ったスズメバチのようにブンブン飛びまわる。機知に富み、深遠であると同時に軽薄— ブライアン・W・オールディス、『十億年の宴』p.305より 浅倉久志

今回の劇中の「ワイルドスクリーンバロック」はスタァライトの造語だ。分からないけど分かるのがスタァライト。「分かります」と低い声でしみじみ言いたくなるのがスタァライト。引用の文を読むと何となく分かる気がする、時間も空間も全てが舞台に飲み込まれるあの感覚を皆んなにも味わってほしい。

以下、まとめられないので感想を殴り書きする。

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初っ端のレビューが「皆殺しのレビュー」で6人を平気で独りでぶちのめす大場なな。最初は何故か刀が1本(しかも顔はキレてるのに鞘にはかえるさんシールが貼ってある)だと思ったら、「やっときた」で飛んできたもう一本の刀を掴んでそのまま攻撃する大場なな。「強いお酒を飲みすぎたみたい」が完全に「眩しいの」な大場なな。狂ってる。でも「第99回スタァライト」が大好きで、その強さで何度も何度も一人で再演を繰り返してた彼女が、誰よりも早く次の駅に、この舞台の幕開けに気付いているのが恐ろしくも美しい。

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完全に目が死んでいる猛獣"大場なな"の「もう、死んでるよ」に対して「殺してみせろよ、大場なな」って答える星見純那。序盤でななに叩きのめされ自害を促されてボロボロ泣いた時にななに言われた「ああ、泣いちゃった」に呼応するように、最後寂しくて泣いてるななに対して「あぁ、泣いちゃった…」と優しく笑うのずるい。アニメでは「知らなかった。ななって、こんな大きいのに、怖がりで、泣き虫で、子供みたい」って抱きしめてたけど今回は背を向け合って言うんだよね。あと真矢クロが口上で「首席」「次席」と言わなかったのに対して大声で「99代生徒会長、星見純那」って言ったの最高だったな。

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あんなに毎日世話されて2人乗りの後ろで好きなだけ寝て、バイクなんて全然興味なかったくせに、最後双葉に託されたバイクの為に免許取って双葉のヘルメットかぶってる花柳香子がまじで愛が深すぎて意味が分からん。推しカプの痴話喧嘩見てるのかと思った。香子の「しょーもな」は、双葉はんが京都に帰る自分から離れて、次のステージへ目指すことを自分に言わずに決めたことへの苛立ちと「自分が1番きらめくところを1番近くで見せたる」という幼い頃の約束への想いなんだけど、きっと全て矢印は自分に対してで、双葉もそれをわかってるからズルい。双葉の「しょうがねぇな」が2人の全て。

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真矢クロは公開プロポーズしないでください!!!!!もはや結婚おめでとうしか言えなかった……と思ってパンフレット見たらキャストも「はっきりとプロポーズだと受け取りました」って言ってて笑った。鳩を燃やしながら、ボッコボコにしあってるのになんで??今回の口上で首席と次席を名乗らなかったのはもう次の"舞台の上"だったからだと思う。

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最高に可愛くて最高にサイコなまひるちゃん大好き。いつもの野球かと思わせてオリンピックが始まり、待ってましたの追い討ちホラーシーンが来てワクワクしたこれぞ露崎まひる。「ほら小さな光なんて、真昼になれば消えてしまう」と歌っていた彼女が恋敵(?)だったひかりちゃんに対してちゃんと愛情をぶつけてるのが成長すぎて泣いてしまった。自信がなくて、華恋ちゃんのきらめきがないと輝けないと思っていて、「ずっとそばにいたのは私なんだよ」と静かに怒っていた彼女が口上で「輝け、私!」と笑っててよかった…ちゃんと新国立劇団に受かってよかった…(号泣)

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神楽ひかりは物静かで天才的な少女だと思っていたけど、誰よりも人間らしくて、反対に愛城華恋の方がどこか"生きてないような"描かれ方をしていた今回。「ここが舞台だ、愛城華恋」とひかりちゃんが言ってくれて良かった。またお手紙出すから、と言ってくれて良かった。この2人の運命が、ここで尽きなかったことが舞台少女としての再生産である。

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早く2周目、否、再演を観に行きたいです。多分また色々な発見をして心がぐちゃぐちゃになるんだと思います。とっても、おすすめです。

引き篭もりが引き篭もってる日記

わしゃあ、冬にきてもうたんか???

と思うほどの寒気というか悪寒だった。ガクガクが止まらない金曜日の夜。何が華金だこちとら寒すぎて寝れんわと耐え震えながら時計を見たら、そのまま2時間経っていて別の意味で震えた。そして"やってしまった"と思って、とにかく上司にどうやって謝るか考えていたら、いつの間にか落ち着いてきてパタリと寝たらしい。

 

翌日、熱はなかった。雨が降りそうで頭が痛いなぁと、気圧アプリを見ながら自分に言い聞かせてた。でもなんか夜また測ったらちょっとだけ上がってたけど、カレーを作ってモリモリ食べたのでチャラにした。

 

36度9分…???

日曜日の朝、体温計を見て目が泳ぐ。平熱が35.8〜36.1の私にとって普通に"体調不良"の体温だった。え、元気だけど…と思いながら2日目のカレーを食べる。美味い、美味い。煉獄さんじゃあるまいしって感じだけど普通に味がして美味かった。それからぼーっとして、梅澤美波×ビール×パジャマ×ポニテを見たらこれはアカンとなった。案の定37度2分だった。え、3.4期見て熱出してる?やばくない?てか37度越えたの10年振りくらいでは?とにかく上司に謝ってお休みを貰うことにした。多分こんな顔してたと思う。

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そっから2日休んで、咳も味覚も問題無いが36.6〜36.8と微妙だったので会社の指示もあり、発熱外来に行くことにした。最初相談センターに電話したら「うちの地域は診てもらうお医者さんの判断でPCR検査を受ける必要があるか決まるので、濃厚接触者じゃなくてかつその症状なら自費かも…」と言われ泣く泣く自費を選ぶ覚悟で、スマホで探して予約した。(会社指示だったので後から領収書出してね〜と言われて助かった有難う弊社)

 

当日、問診票を書いて診察室に入ると、厳重に防護服着たお姉さんがいて「ごめんね〜」と言いながら綿棒を突っ込まれた。ポカンとしてると「20分くらいで結果出るのでその後問診です〜」とにこやかに言われて放り出された。抗原検査というやつらしい。まずこれを受けてからお医者さんのPCRが必要かの判断を受けるらしく、暫く待ってたら紙切れ一枚渡されて「陰性です」と言われた。待ち時間でほぼ寝かけてたけど肩の力が抜けた。

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その後はなんとお医者さんとミーグリ。パソコンと向かい合わせに座らされて「暫くしたら来ますんでそのままで」とお姉さんが私を置いて去っていくから、私は完全に待機列の行き場のないオタクになってしまった。ソワソワしちゃう。するも急にパソコンが鳴って、綺麗な女医さんが映し出されてヘラヘラしちゃった。色々聞かれたのち「感染リスクは低いと思うし、見たところ大きな問題もないけど、PCRどうする?」と言われ、会社からもPCRは指示があった時だけでいいと言われてたので遠慮して終わった。そんな「どうする?あと一杯、呑んじゃう?」的なノリなんやなと思った。でもこの状況で働いている医療従事者の皆様には、本当に頭が下がる。

 

私は本当に風邪をひかない、熱を出さない人間で、平熱も低めなので、この数日間ホワホワした日々を過ごしていた。37度まで行かずともいつもより高いので常に湯上がりって感じ。コロナだったらどうしようって考えることで体調悪く感じてる気がして、いつも以上に窓を開けて換気したらギターの音が聞こえた。春も終わる。

会社に戻るまでもうほんの少しかかるみたいなので、私はまだベッドの上だ。あー、ついこないだも肺に穴開けて入院してそこそこ休んじゃったのになぁ…と思いつつ、ウマ娘を開く。自分のベッドの方が寝やすいけど罪悪感があるな…と思いつつ、シンボリルドルフを育成する。このブログを読んでいる新社会人よ、こんな1年上のだらしない奴もいるので勇気を出してほしい。みんな、コロナには気をつけて、身体は大切にしようね、約束だよ。

 

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追伸、私の趣味の話になりますが、各位ゴールデンウィークのお供にでも是非宜しくお願いします。(詳しくはキラめきのありか、を探して - ひといきつきながら。

スタァライトチャンネル - YouTube

桜の樹の下には屍体が埋まっている

私は極度に"人に嫌われること"を恐れる人間なので、その最上級に「この人は私の葬式で悲しんでくれるか」という自問自答があるのだけど、その答えは一生目に見えず分からないというジレンマを夜な夜な考えている。

人の死は2度あって、肉体的な死と忘れられてしまうという存在的な死がある、なんて話をさらっと聞いたこともあるけど、桜の木の下に埋めてもらえれば私は少しばかり長らえることが出来るのだろうか。

まぁ長生きする気はさらさら無いが、それなりに楽しく生きたいよなぁと散る桜に想いを馳せている。

好きな人が幸せでいてくれれば、満足だもんなぁ。

キラめきのありか、を探して

お久しぶりです、曹長です。この憎きコロナの影響によりブログを書くトピックもなくだいぶ経ってしまいましたが、とりあえずリハビリがてら好きなコンテンツの話をめちゃくちゃします。もしよかったら、お付き合いください。

 

少女歌劇レビュースタァライト

私のTwitterを見てる方は分かると思いますが、私が前々からどっぷりと浸かっているコンテンツです。

曹長 on Twitter: "レビュースタァライトというコンテンツが「歌い踊る女の子たちのキラめき」「あまりに良過ぎる楽曲」「舞台という生の熱さ」「沢山のカッコいい殺陣」「変身シーンとびしっとキメられる口上」「イメージカラー衣装」と私の癖に刺さる好きなものが詰め込まれてて普通にキャパオーバーする"

分かりやすいオタクなので、しっかりハマりました。刺さるポイントが多すぎるんですよね、私の性癖に…ではそもそもスタァライトってなんぞやって話から。

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「少女歌劇レビュースタァライト」はミュージカル×アニメのメディアミックスプロジェクトです。

いや、なんやねん。簡単に言うと舞台のキャストがそのまま同じキャラクターに声を当ててアニメもやっちゃうよ!という形。なのでキャストも舞台女優7割、声優3割みたいな割合で集められています。(ちなみに今はスマホゲームもあるので3つのコンテンツでスタァライトの世界を楽しめちゃうぞ!)

 

①ストーリーについて

舞台がとにかく大好きな舞台少女たちのお話。

聖翔音楽学園という舞台に関する専門高校に通う少女たちがメインです。現実でいうと宝塚音楽学校みたいなそんなイメージで、俳優育成科と舞台の裏方を勉強する舞台創造科に分かれています。

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そんな聖翔音楽学園俳優育成科99期生の選ばれし9人が、舞台上の"ポジションゼロ"を目指して、歌って、踊って、奪い合うお話です。「レビュー」という名のオーディションのもとで…!

あ、ここまで聞くとバトル系っぽく感じますが、そんなことないです。かといって学園モノかと言われるとちょっと違うし、成長物語かと思ってると謎の野球が始まって、気づいたら伏線回収のトンデモ展開がやってきてるという…とにかく簡単に説明出来ないのでアニメを見てください宜しくお願いします。(とにかくこのアニメ、マジで全話を見ることで完成するので…2周目が1番面白いです)

少女☆歌劇 レヴュースタァライト 第一話「舞台少女」 - YouTube

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②キャラクターについて

ざっと相関図にまとめるとこんな感じです(お手製なので雑でごめんなさい)アニメでは主人公の愛城華恋を中心に、1話ごとにそれぞれメイン回があるのでキャラクター性はすごく分かりやすいと思います。大丈夫、絶対推しが見つかりますので。

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あとね…見ての通り普通に公式カップリングがあるんですよ……オタクとしては恐ろしい話ですけどこれがまためちゃエモなので…供給が多すぎる

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③楽曲について

スタァライトといえば楽曲!!!神!!!!

まず舞台の劇中歌とアニメの劇中歌があるんですが、それがどちらも天才的に良いです。なんてったって歌が上手い&歌詞がヤバい。ちなみに「スタァライト九九組」としてシングルも出してます。(Apple musicにもあるよ!)(今度アルバム出るよ!)

特にオススメはアニメの劇中歌、"レビュー曲"です。これは先程ストーリーのところでざっくりとお話しましたが、アニメ内でレビューというオーディションが行われます。そのオーディションでは参加者同士の突発的なミュージカルが行われていると思ってください。レビュー曲はそのミュージカルで歌われている楽曲ってイメージを持ってくれれば、なんとなく分かると思います。急に歌います、ミュージカルなので。

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またアニメでいうとエンディング楽曲「Fly Me to the Star」は毎話アニメの展開に合わせて歌唱メンバー、イラスト、歌っている歌詞が変わります。これ、ものすごく意味があります。あ、伝え忘れていましたが、スタァライトは考察オタクほいほいコンテンツです。意味深が多いです。分からないことも多いです。(人によっては意味不明だと感じるかもしれません。それは相性なのでごめんなさい)

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④今後について

3月にベストアルバム出ます!!!5月に新作劇場版映画公開します!!!!夏に新作舞台やります!!!!

なんだか盛りだくさんみたいですよ、楽しみですね。もし良かったら一緒にキラめき、探しませんか?

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キラめき、それは少女たちが舞台で魅せる輝き。最も強いキラめきを見せた者にはトップスタァへの道が開かれる。キラめき、それはレビューでの敗北により奪われてしまう、大切な何か。

お持ちなさい あなたの望んだその星を

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では、舞台で、待っています。

句点を打つおはなし。

皆さん、いかがステイホームお過ごしでしょうか。

お身体には充分に気をつけていただいてまた元気に会いたいですね。私は怒涛のさゆモバメを読みながら「可愛い女の子プレイリスト」を聴いてます。

 

井上小百合さんと、というか乃木坂46と出会ったのは2016年だったかと思います。大学のサークルの友達にホイホイと勧められ、元々別のヲタクだったこともあり気づけばこうなっていました。サヨナラの時期でZIPハロウィンライブをたまたま観たのが初めてかな?友達とクリライ行きたいねってなってたらモバイル会員になるのが遅くて間に合わなかった記憶があります。5thバスラでやっと推しメンタオルを握りながら、さゆちゃんのことをしっかり認識して見ました。

なんで彼女だったんでしょう。

未だによく分かりません。だけど惹かれたものがあったのは確かで、今もずっと自然に目が追ってしまう。好きなところを出し始めたらキリがないけれど、さゆちゃんは気付いているかな。私は井上小百合という存在に出会えて、幸せだよ。握手やライブで遠征して色んなところに行けたし、舞台の面白さも知った。さゆちゃんが好きな音楽を聴いてハマったり、はじめましての挨拶も少し慣れたんだから、凄いよね。

 

握手レーン、ライブ、様々なイベントやTwitterで多くの人達と出会い、沢山の思い出が出来ました。みんなで笑って愛を語ってたまに思い出話して泣いた飲み会。円になってライブ前のワクワクを共有するあの空間。夏のかき氷。しゃぼん玉。握手で連番して変なことしたり、お渡し会前にばったりTSUTAYAでさゆちゃんと遭遇しちゃったり。舞台の感想を語りだしたら止まらないし、お土産いただいたりして。お泊まりしたこともありましたね。きっといっぱい迷惑かけました。うるさい奴だなって思ったと思います。

本当に有難うございました。ここまで関わってくださった方全員に改めて感謝申し上げます。そしてもし良かったら、これからもお付き合いください。お願いします。本当に頼む。

 

さゆちゃん、卒業おめでとう。

そして私の人生を新しい色で彩ってくれて有難う。

約9年間本当にお疲れ様でした。乃木坂46はどうだったかな?貴方が乃木坂を何よりも大切に思っているのはもう十分伝わってるからこれは愚問かもしれないね。

新たな世界に踏み出す貴方の背中を追いかけたら、きっとまた素敵なことが待ってるんだろうな。勿論私は勝手に寂しくてぴえんってなるんだろうけど、そん時はまた前みたいに「どんだけ泣いたんだよ」って笑ってください。やっぱり諦めるのは1人でいいけど、夢を見るのは君と一緒がいいです。

 

じゃあまた会える日まで。これからも宜しくね、推しメン!

帰り道、一生遠回りしてたかった

なにこれ、愛じゃん」と誰かが声を上げた深夜2時。最後のバイトを終えてなんだか寂しくて、貰ったプレゼントと一緒に自転車押しながらみんなで歩いた帰り道もこれで最後なんだと思うと夜風が死ぬほど染みました。

 

高校2年の時にこの回転寿司屋で働き出したんですけど、最初は週5の部活の唯一のオフと土日の練習や試合の後にしか入れなくてこんな思い入れが強くなると思ってなくて。大学に入ってから同い年が増えて、出来ることも増えて、集まって遊んだり夜更かししたりしてたら、いつの間にか4年経ってた。

ずっと一緒にいたから、もはや家族なんですよね。春夏秋冬、年越しに初詣、プールに花火に旅行にドライブ。深夜にカラオケ行こって言えばすぐに行ってくれる人達、当たり前すぎてバイバイの仕方が分からなかったなぁ。マジで「大切な思い出 好きだったこの場所」すぎる。インスタのハイライトは既に点線だけどまだまだ全然残しきれてないよ。てかバイト終わりのラーメン、とうに100杯越してるんじゃないかと思うと恐ろしいですね。

沢山の常連さんがわざわざ挨拶しにきてくれて、後輩たちはケーキと色紙とプレゼントに動画まで用意してくれて、なんかもう乃木坂46を卒業する時ってこんな気持ちなのか?と思った(は?)会えるけど毎日会えないってこれか、辛くね?サヨナラに全然強くなれないんですけど……

 

同日に大学の卒業式があって、久々にクラスの子たちにあったら4年前と何も変わらず馬鹿なことで笑えるメンツだった。変わってたのは華やかな服装だけ、寂しいことづくめだな〜春はどこかしょっぱい。なんだか桜餅みたいだね。

4年間通わせてくれた両親と、関わってくれた人達本当に有難うございました。感謝の分だけがんばらなきゃですね。

 

やっぱり「またね」って言いたいなぁ、君にも。

お誕生日おめでとうのおはなし

2018年全ツぶりの名古屋ドームで見る推しメンは相変わらず可愛くて、そして一回り華奢になった気がした。

 

今回の8thバスラは井上小百合さんにとって最後のバスラだった。2日目までしか参加できなかったことに関してはこれが彼女なりの精一杯で出てくれることが有り難かったと思う、こう言えるのはまぁその2日間に私が入れたからなのだけれど…その話は置いておこう。

 

少し伸びた前髪と一つに括られた短めの髪の毛、最後に彼女を見たのは天国の本屋なので1月なのだけれどライブでだと桜井玲香卒コンを除くと5月の横アリ以来だった。懐かしい"乃木坂46井上小百合"の姿。ageinst踊ってるよ…とただ1人(かどうかは知らんけど)女エリで目頭を熱くしている私。この気持ちは初めて乃木坂のライブで彼女を見た時みたいだ、と思ったのは少し後でまさに「初恋の人を今でも」だった。

「アンダー」の後の静けさから聴き慣れたイントロとアンダーメンバーの後ろから1人現れる華奢な影。白くなっていく会場はセンターに立つ井上小百合さんが顔を上げた瞬間に全て彼女のものになった。みんなが守りつづけてくれたポジション、「乃木坂というグループの為にボロボロになろうが命をかけて頑張りたい」と思ったという大切な曲、それは私たちにも充分伝わっていて「あの日僕は咄嗟に嘘をついたんだ」と始まった瞬間に彼女の持っているものが全てが弾けた気がした。君と僕は違う空を見ている、これからの事を考えるとやっぱり寂しくなっちゃうね。

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さゆちゃんが言うには自分が参加を決めたときには既にセトリが組まれリハが始まっていたのでやりたかったけど出来なかった曲もあった、とのことだった。

もしそうなら2日目のセトリは、その中でどうにかしてくれた結果なのかもしれない。特に彼女が卒業することでオリメンが誰もいなくなってしまう「環状六号線」と「ごめんねスムージー」を形を変えつつ歌い継いでくれるスタイルにしてくれたことが私はとても嬉しい。後輩と歌う環六は可愛さに溢れていたし、なによりアンコール明け全員で歌ったごめスムは最後に乃木坂46みんなを背負って真ん中に立つさゆちゃんを観れたので大満足だ。もしも急遽変更してアンコール演出にしてくれたのであれば感謝しかない。あまり踊れない彼女が47曲中15曲も参加しているのだ、本当に有難うございます…

 

「そう誰も知らない世界へ行きたかった 顔晒したって気づかれない 人混みの中歩きたかった」

今の乃木坂46が歌う「僕のこと、知ってる?」はたまにメンバー自身の心の声なのではないかと思ってしまう節がある。だからこそあの時の大園桃子さんの「乃木坂も悪くないなぁって思う」という言葉が滲みるのだろうと思うし、私は彼女たちのことを数パーセントしか知らないけれど美しくも苦しいなと思ったりもする。今回初めてこの歌を歌うさゆちゃんを見たけど、不意に抜かれる横顔の美しさを目に焼き付けながら乃木坂46として出会わせてくれて有難うと思った。そして時が止まってくれればいいのに、と並んだメンバー全員の姿を見てワガママ溢してしまったりした。

 

「サヨナラの意味」で抜かれることの多かった彼女、暗に示されたソレを歌詞を見ながら考えていた。サヨナラは通過点だから、またここから始まるのだから寂しがらないでと、彼女は笑うだろうなと思ったりして。久保ちゃんとまいちゅんに挟まれてデロデロな顔してたさゆ、隣のいくちゃんにちょっかいかけられて笑ってたさゆ、真夏さんとかずみんに挟まれて両方に頭をこてんと嬉しそうにしてたさゆ、隙間を歌い上げるさゆ、他の星からでキレキレに踊るさゆ、もしこれが最後だったのならば──アイドル井上小百合が大好きだ、としか言えない。

 

サヨナラになんて強くなれないから、せめて「またね」って笑ってください。出来るなら、手を繋いで。